真冬の晩のわらべ歌

 家一族の若者、賈瑞かずいは、性格がチャランポランです。先日も仕事で大失敗をしたばかりですが、今度は何と、栄国邸の若奥様、鳳姐ほうしゃにつきまとっています。
「今晩、邸内の…で待っていてね。」
 にっこり笑ってささやいた彼女の言葉をに受けて、邸内に忍び込んだ賈瑞かずい。あわれ、かべに囲まれた、吹きっさらしの路地に、一晩とじこめられてしまいます。
 寒さにふるえる賈瑞かずいが、空耳そらみみに聞いたのは、鳳姐ほうしゃの高笑いか、それともこんなわらべ歌だったでしょうか?

    ずい ずい ずっころばし ごまみそずい
    鳳姐ほうしゃにはかられ 戸ピッシャン
    抜けられなくなって
    ふくろのネズミが 寒くって チュー
    チュー チュー チュー

 こりない賈瑞かずいは、その後もつきまとったので、頭にきた鳳姐ほうしゃは、おどろくべき「賈瑞かずいノックアウト作戦」をくりだします。